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2007年1月16日 (火)

タマキさん

後輩が聞いてきた。
「好みのタイプって、どんなんっすか? どんな人が好きなんっすか?」 と。
以前にも何度か聞かれたことがあるのだが、覚えていないのだろうか。
で、いつもと答えを変えてみた。
「今、気になるのは、玉木宏。」

・・・静かだ。 静か過ぎる。
後輩の方を振り返ると、彼女は一点を見つめ固まっている。
どうしたのだろうか。 心配になり声をかけた。
「どないしたん? 玉木君やで、タマキ君。」
すると彼女は、小さな小さな声で言うのだ。
「・・・声、いいですもんね。」
彼女らしからぬ、その態度。 私はますます心配になった。
どこか具合でも悪いのだろうか。
「うん。 あの低く響く声も好い。」
そう答えながらも、彼女の顔色などを密かにチェックしたのだが、どこも変わったところは無い。
でも、彼女の態度はおかしい。 
私と目を合わそうともしないのだ。

絶対に、おかしい。
また黙りこくり動かなくなっていた後輩が、何かを吹っ切ったように顔を上げ、クルッとコチラを向いた。
「タマキヒロシって、ヤ・・・何とかヒロコと結婚してた人ですよね。」
「・・・・・」
今度は私が固まった。 
そんな私を心配そうに見ている後輩。
「違いましたっけ?」
首を傾げる彼女に笑いがこみ上げる。
「薬師丸さんと結婚してたタマキさんはコウジさんであって、ヒロシさんではありませんっっ! なんで、今、気になる人でコウジさんが出てくるかねぇ。」
その言葉に、彼女は大笑いしながら言った。
「いや~、勘違いっすわ~。 エッライ渋いトコついてきたなぁって思って! どんな反応したらエェんか困りましたわ~!」

彼女の固まっていた理由はソレだったのだ。

心配に費やしてしまった私の時間を返して欲しい。     まぁ、何もなくてよかったのだが、1つ良くないことがある。 私は彼女を呼び、玉木宏プロフィールを見せた。
ちゃんと解ってもらわねば、私の心配も後輩の気遣いも、全部無駄になってしまう。
彼女はパソコンの画面に顔を近づけ、真剣だ。
「なかなか、いいですね~。」
よしっ。 もう大丈夫だ。
一仕事終えた気分になっている私に、後輩がニッコリ笑いかける。
「でもやっぱ、クォンサンウには勝てません。」
その一言をきっかけに、彼女は違う世界への扉を開け、旅立ってしまったようだ。
私はニヤケ顔のまま固まる彼女を、静かに見ていた。

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コメント

隊長!
ここなら、大丈夫すよ。
休憩しましょう。

お!また例の彼女ですよ。
なんか、人の名前聞いて間違えてるみたいすよ。

え、隊長しってるんすか。
玉木 宏。
やりますねぇ~
彼を知ってるなんて、今ドキでっせ。


何々、歌謡ショーとかで歌いだしのイントロの時に『歌は世につれ、世は歌につれ・・』
って言う人??????

隊長!それタマオキヒロシっすよぉ~。


ん?隊長?隊長?
どこいったんすかぁ~~~~っ

投稿: トト太郎探検隊 | 2007年3月 7日 (水) 20時52分

あっ!
隊長逃げたっ!?(笑)
せっかく彼女の仲間、発見したと思ったのにぃ~(笑)

投稿: くら | 2007年3月 8日 (木) 22時47分

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